ノラ猫とフェドラ帽

アメリカの古きよき時代のハットメーカー　「LaSalle Hat Company」とブランド「Champ」について調べたことの備忘録。

Champはペンシルバニア州、Sunburyの「LaSalle Hat Company」のブランド。
すくなくとも1930年代にはアメリカ中に流通していた。

1940年代および1950年代、KnoxやMalloryおよびStetsonのハットが10ドルぐらいだった頃、Champハットは、AdamやLeeの商品に並び7ドル50セント前後だった。






Champは手ごろな中級ブランド、しかし、とても品質がよく、様々なスタイルのハットがあるブランドとみなされた。






1956年、Hat Corporation of America （HCA）が「Champ」ブランドを取得し、
1965年、ResistolがHCAを買収した。





ちなみに、Resistolは「Champ」の他に「Kevin McAndrew」、「Bradford」、「Churchill」、「Knox」、「Dobbs」および「Cavanagh」のブランドもこのときに取得した。

1979年、「Champ」他、全てのブランドは、Levi Straussに取得された。

1985年、Levi StraussはADJ Capsにこれらのブランドを全て売り渡した。

現在、全てのブランドはHatco,Incの傘下にある。


HCA以降はもう少し調べて整理する必要あり。
HCAが取得したブランドの中には「STETSON」もある。（1979年に取得）
しつこく何度も言うが、1971年にSTETSONは、帽子製作機械と「STETSON」というブランド名をStevensに売り払っている。
1971年以降のSTETSONはもはや別物と考えた方がよい。
高い買い物をさせられないように注意せねば。

<画像は1940-50年代もの　Champ Feel the Felt 56cm と「ヌシ様」>

アメリカの古きよき時代のハットメーカー　「Dobbs Hat Company」について調べたことの備忘録。

1920年代から1940年代かけて「プレミアムハットメーカー」と位置づけられていたメーカのひとつ。
Dobbsブランドは今も存在している。






Dobbs Hat Companyは1908年にJohn Cavanaghによって設立された。
アメリカ、コネチカット州のNorwalkにあった。
最高級帽子職人の多く（Knox、Crofut & Knapp、Cavanaghなど）がNorwalkにいた。






Dobbsができたきっかけは、フランチャイズ契約の制限のために、Crofut & Knapp商品を国中の町で販売することができなかったことにあるようだ。。
CavanaghはDobbsブランドを作り、そのブランドを作るために、宣伝担当幹部のRobert Holmesと
DunlapストアーのマネージャーのH.Dewitt Dobbsを新しい製品ラインの設計担当させるために雇った。
彼が名前（Dobbs）を新しいハットに貸したその人だった。





1928年、Crofut & Knappに合併され、Cavanagh-Dobbsが形作られ、
順々に、Knox、Dunlap hat companyと合併し、1932年にHat Corporation of America（HCA）が形作られた。





HCAからは、Champ、KnoxやResistalも関係してくる（ややこしくなる）ので、つづきは後日

アメリカの古きよき時代のハットメーカー　「Byer-Rolnick」商会 およびResistolについて調べたことの備忘録。

1927年に投資家のE.R. Byerと帽子職人のHarry Rolnickによって「Byer-Rolnick」商会 がテキサス州ダラスにて設立された。

「Resistol Hats」（＝「resist-all weather」全ての天候に抵抗する（耐える）という意味を持つ）というブランドを作り、そのブランド名でウエスタンおよびドレススタイルの男性用フェルトハットが製作、販売された。


上の画像は1960年代もの　Resistol Silver-streak


テキサス州とオクラホマ州だけでの販売は、早い時期に限界が来たが、1930年後半までには、全米に流通するまでになった。


上の画像は1960年代もの　Resistol Kitten Finish Kurashable




上の画像は1963年当時の新聞広告。


最終的に「Byer-Rolnick」商会は、1972年、Koracorpに買収され、同じ年にKoracorpはHat Corporation of America（HCA）と合併した。（この時、Koracorpのオーナーは「Byer-Rolnick」で、「Resistol」側がHCAを買収したことになる）

ここからはHCAの視点からのお話

1970年代と1980年代、Hat Corporation of America（HCA）の所有者は何度も変わった。
（この辺り、CHAMP,DOBBS,KNOXなど老舗ハットブランドが絡みかなりややこしい話になるので、整理が必要）

1979年、Hat Corporation of America（HCA）は、Stetsonの名前を買収した。
（余談だが、ジョニーディップで有名になったWhippetやStratolinerおよび数々の名盤と言われるフェドラ帽を製作した「Stetson」は1971年に製作機械および「STETSON」のブランド名をStevensに売り払い製作活動を終えてしまった。Stetsonのあの素晴らしい技術は197１年にhas gone・・・・）

1985年にADJ Caps（「Texas」「Miller」「Adam」の商標の所有者）に買われた。

つづく

アメリカから取り寄せ中のハットブラシ。

馬毛　濃い色のハット用




馬毛　薄い色のハット用




差し上げることをお約束した方に、クリスマスまでに渡したかったのですが、間に合いそうにありません。申し訳ありません。

先週末にお買い上げいただいたImperial STETSON Homburg、無事に出荷を終えました。



とても綺麗な形です。
Homburg（ホンブルグ）は正装用の帽子です。








ヌシ様にかぶらせてみました。

ヴィンテージフェドラ帽に関する記事を中心に書いていきます。

ヤフーブログにて「ノラ猫とフェドラ帽と放浪と」というタイトルでフェドラ帽の観察記録を書いておりますが、徐々にこちらに引越しをしていきます。

よろしくお願いします。