ノラ猫とフェドラ帽

昨日２つほど、フェドラ帽が入荷しました。

STETSON Open Road Twenty Five　と　Temple　です。

まずOpen Road Twenty Fiveはこちら。









初めてOpen roadを入手しました。
フェドラ帽というよりウエスタン色が強い気がします。
クラウンはやわらかいので形作りが簡単なのですが、
ブリムが硬めです。時間をかけて形を仕上げていくつもりです。

Open roadはあと２つ入荷予定です。


そしてTempleはこちら。






こちらのStetson Templeは最近のものです。
Caribouというカラーがとても人気だと聞き、一度どんな色か見たくてオーストラリアから仕入れました。
ヴィンテージ物でもなく、これはSTETSONが作ったものでもないいわゆるSTETSONブランドというものなので、興味があまりなかったのですが、前言撤回します。カッコいいです。「売りたくない病」発症しそうです。


ご紹介した２つのフェドラ帽は、綺麗に掃除し、型を直してからCat Online Shopにて販売いたします。もうしばらくお待ちください。

Johnny Depp氏が愛用していることで有名になったRoyal Stetson Whippet というヴィンテージもののフェドラ帽は、日本では高額で取引されている。





アメリカでも、日本ほどではないが、やはり他のStetsonモデルに比べて高額になることが多々ある。

Whippetは復刻版も存在するが、価値があるのは、あくまでもSTETSON社が製作したヴィンテージものである。STETSON社の歴史を知らない方がよく最近の「STETSONブランド」をさもSTETSONの素晴らしい技術で作られたようにアピールして高額で販売しているので気をつけたい。


「The Whippet」のトレードマークの商標登録は1938年に行われている。





さて、そのRoyal Stetson Whippetだが、時代とともに形が変わっているようである。

Whippetの1937年〜1965年に発行された広告を入手したので、参考として掲載しておく。

1937年





1940年










1941年






1942年






1946年






1948年









1949年










1950年














1951年










1952年






1953年














1954年






1955年（ブリムが狭くなった）










1956年






1958年






1960年（さらにブリムが狭くなった）






1965年

Borsalinoの年代特定（製造ラベル）備忘録。


1954年以前のもの（下画像）






1954年以後のもの（下画像）







ソース元はいつものアメリカのフェドラ帽愛好家フォーラム。

なので、アメリカで流通したBorsalinoだけ該当するという可能性あり。

１８９４年発行のチラシを発見

STETSONのトレードマーク

1930年代・1940年代に続き


1950年代物の「STETSON」フェドラ帽の製造ラベル 2例

まず、1950年代始め
（やっぱ1940年代と1950年代初頭は見分けられないのか・・？）





つぎに1950年代中頃（ちなみにWhippetのもの）





1950年代後半のものがあるのかないのか探し中です。

1930年代
に続き

1940年代物の「STETSON」フェドラ帽の製造ラベル 2例








こちらも興味ある方は、Sweatband（すべり）をめくって、ご確認ください。
ライナー（裏地）の下に隠れているかもしれません。

ひきつづき1950年代

1930年代物の「STETSON」フェドラ帽の製造ラベル 7例

















興味ある方は、Sweatband（すべり）をめくって、ご確認ください。
ライナー（裏地）の下に隠れているかもしれません。

ひきつづき1940年代

こう寒くては外に出るのが嫌になりますが、出掛ける＝フェドラ帽がかぶれるということでなんとか外出しています。
そして、帽子をかぶるととても暖かいです。
この時期は本当に手放せなくなります。

さて、最近はこちらのフェドラ帽をよくかぶって出かけます。





こちらは、ジョニー・ディップがかぶっていることで有名になったSTETSONのWhippetモデルです。1940年代〜1950年代のものです。

こちらをかぶっていると、フェドラ帽をかぶっている人とすれ違う時に必ずじーーっと見られてしまいます。

こちら、内側の状態です。






結構痛みがあります。
前の持ち主は本当によくかぶっていたのでしょう。
ヴィンテージならではの良い味が出ていて、申し訳ないけど、その辺のものとはオーラが違います。

しかし、残念なことに私には大きすぎ、頭の上で帽子が動きます。
安く出品するか現在検討中です。

アメリカの古きよき時代のハットメーカー　「LaSalle Hat Company」とブランド「Champ」について調べたことの備忘録。

Champはペンシルバニア州、Sunburyの「LaSalle Hat Company」のブランド。
すくなくとも1930年代にはアメリカ中に流通していた。

1940年代および1950年代、KnoxやMalloryおよびStetsonのハットが10ドルぐらいだった頃、Champハットは、AdamやLeeの商品に並び7ドル50セント前後だった。






Champは手ごろな中級ブランド、しかし、とても品質がよく、様々なスタイルのハットがあるブランドとみなされた。






1956年、Hat Corporation of America （HCA）が「Champ」ブランドを取得し、
1965年、ResistolがHCAを買収した。





ちなみに、Resistolは「Champ」の他に「Kevin McAndrew」、「Bradford」、「Churchill」、「Knox」、「Dobbs」および「Cavanagh」のブランドもこのときに取得した。

1979年、「Champ」他、全てのブランドは、Levi Straussに取得された。

1985年、Levi StraussはADJ Capsにこれらのブランドを全て売り渡した。

現在、全てのブランドはHatco,Incの傘下にある。


HCA以降はもう少し調べて整理する必要あり。
HCAが取得したブランドの中には「STETSON」もある。（1979年に取得）
しつこく何度も言うが、1971年にSTETSONは、帽子製作機械と「STETSON」というブランド名をStevensに売り払っている。
1971年以降のSTETSONはもはや別物と考えた方がよい。
高い買い物をさせられないように注意せねば。

<画像は1940-50年代もの　Champ Feel the Felt 56cm と「ヌシ様」>

アメリカの古きよき時代のハットメーカー　「Dobbs Hat Company」について調べたことの備忘録。

1920年代から1940年代かけて「プレミアムハットメーカー」と位置づけられていたメーカのひとつ。
Dobbsブランドは今も存在している。






Dobbs Hat Companyは1908年にJohn Cavanaghによって設立された。
アメリカ、コネチカット州のNorwalkにあった。
最高級帽子職人の多く（Knox、Crofut & Knapp、Cavanaghなど）がNorwalkにいた。






Dobbsができたきっかけは、フランチャイズ契約の制限のために、Crofut & Knapp商品を国中の町で販売することができなかったことにあるようだ。。
CavanaghはDobbsブランドを作り、そのブランドを作るために、宣伝担当幹部のRobert Holmesと
DunlapストアーのマネージャーのH.Dewitt Dobbsを新しい製品ラインの設計担当させるために雇った。
彼が名前（Dobbs）を新しいハットに貸したその人だった。





1928年、Crofut & Knappに合併され、Cavanagh-Dobbsが形作られ、
順々に、Knox、Dunlap hat companyと合併し、1932年にHat Corporation of America（HCA）が形作られた。





HCAからは、Champ、KnoxやResistalも関係してくる（ややこしくなる）ので、つづきは後日