ノラ猫とフェドラ帽

Stetson Hat Companyの筆頭株主であったIra Guildenが、需要の減少により事業を廃止した1960年代中頃までは、Stetson Hat Companyは帽子を生産していました。彼は帽子を直接製造するのではなく、Stetsonの商標使用権を販売する事業に転換しました。
1970年にはフィラデルフィアの本社工場での帽子製造を終了し、翌年工場のあった広大な土地をフィラデルフィアに寄付しました。
Stetson Hat Companyの帽子製造工場はフィラデルフィアだけではありませんが、経営方針の変更により、1971年以降直接帽子の製造はしてこなかったものと考えられます。

1984年にGuildenは彼の最高経営者の一人のアドバイスで、Stevens Hat Companyを買収し、再び帽子の製造を始めました。ちなみにこのStevens Hat Companyと言う会社は、Stetsonがフィラデルフィアの工場を閉鎖した際に機械を売却した相手です。
この会社では帽子だけでなく、男女のアクセサリーの製造も始めました。
しかし、1980年代後期には事業の拡大に失敗し経営危機に見舞われました。そして1986年にGuildenが死去し、娘のFrances Gardnerが経営を引き継ぐと、ついに破産してしまいました。

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1960年代中頃の経営方針の変更、1971年のフィラデルフィア工場閉鎖という事実から、1970年代以降に製造された帽子は、全てライセンス生産によるものであることは明らかです。



つづく。

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